空飛びたこ

アーカイブ - 記録 詞 書き散らし

心臓(歌詞)

2018  未公開  歌詞

 

 

 

 

 

チェコ語で日本はヤポンスコだと言った人の

星の数で選んで後悔した映画すらも

それがおまえの呼吸になることなら全て

見るものも聞くものも誰にも分けないでいた

 

紙屑だらけの床 買い換えるべきなカーテン

のかけ忘れられてるフックふたつ しゃぼん玉

となりの家の庭の大きさがわかる頃にも

聞こえるジムノペディを抱きしめて過ごしていた

 

いつかデタラメばかりの夢で遠い国の遺跡の真ん中で

ディプロドクスの頭に乗ったんだ

なあ あたしを信用しているか

 

月の裏に骨を撒く 無人地帯は続いていく

標識塔を目指している あそこに光源が見える

藪の中で指を切る 無人地帯は続いていく

心臓が張り裂けていく あそこに光源が見える

 

 

いつでもプライドは4千円くらいの顔をする

行こうと思わないと行かない隣の町でも

おいしくてみっつめのカステラの乾きのままで

いんちきだらけの舞台から飛び降りるためには

 

あたしとおまえと真桑瓜を区別するのが科学

という名のおまじないだと説きながら笑う人の

やる相手がいなくて逆恨みしていたゲーム

ほんとはあの子が人喰い狼だったなんて

 

他人行儀に赤黒く馬鹿みたいに薄く張り詰めた血が

おまえの体を流れてあたしの誇りを踏みにじる

借り物のしぐさを湯船のあたしに真似される

水になりたいだけなのに定期券を買い忘れて

繰り返し煽られてささくれ立つ希望の中で

プテラノドンに乗ったら地球の向こう側が見える

 

SPF30で砂漠までは7000マイル

肉の殻から無数の音と光が砕けて散る

ぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわんぽわん

 

二本の足で立っている 絶滅まで3000

油まみれの道を行く 無人地帯は続いていく

地底には怪物がいる あの国にも秘密がある

氷山の欠片をくぐる 淡水湖で夢を見てる

ナナハンで銀河を走る ジェッペルでにきびを隠す

火星軌道を外れる 無人地帯は続いていく

どこにどこにどこにどこにどこにどこにどこにどこに

あなたはいる あなたはいる あなたはいる あなたはいる

 

豆の木によじ登って大気圏を抜け出したけど

おまえはとっくに死んでいた それであたしの勝ちだから

しかたなく腐った心臓を捌いて全部食べた

涙が止まらないのに全ての星が燃えている

最後の隕石が落ちる 終末まで3億年

足があるから歩いてた 重力なんか嘘だった

横浜港に天使が降り立つねずみ花火の夏

いつも箸の先で紅しょうがをよける顔を見てた

 

全然わかんない 言ってることも聞いてることも

筆箱の中では消しゴムがよっつに割れてるの

博愛主義者だからあの俳優すらずっと好きだ

あたしの言葉じゃぜったいおまえを傷つけられない